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ICレコーダの覚書(OLYMPUS LS-7)

最近、タイマー録音機能付きのICレコーダ(ICR)の選択肢の幅が狭まっています。そのため、昔のICRを漁ることになるのですが、今回友人に教えてもらったLS-7を初入手。 使いこなしのための覚書です。 ファイルの作成時間:録音修了時間です。録音開始時間ではないです。この仕様は非常に好ましい。 確認方法:ICR(LS-7)で録音します。REC(pause)→REC(録音開始)→STOPで録音します。それぞれの時刻を秒単位まで記録しておきます。 terminal/OSXで  ls --full-time *   で確認すると時間が出てきます。 マイクは90度のステレオ+センターの3つ内蔵ですが、野鳥録音には次の設定が自然に感じました。 センターマイク=オフ 指向性=オフ ファイル名(8.3):ファイル日付がない。 LS_70039.WAV

マイクロフォンアレーを自作するのだ

鳥の声は聞けば大抵どちらの方向から鳴いたかわかると思う。 でも、わかりにくい鳥もいる。 その代表がトラツグミだ。夜中、沢沿いの森の中で聞いていると本当にどちらから鳴いているのかわからない場所がある。わかる場所もある。こだまのせいなのか、思い込みなのか。強弱がついて聞こえるその声は移動すているのかどうかもわからなくなる。 というわけで方位検知をロボット聴覚技術を応用して測っちゃいましょう作戦を立案中。そのため、フィールドで使えて安価なマイクアレーを見つけられなかったので、自作することにした。 その製作記ではなく、録音機材の話。 ZOOM H6は6チャネル入力なのだけど、標準構成はステレオマイクなので、これを標準プラグを6チャネル入力にするためのヘッドを購入することにした。 注意はファントム電源非対応なので、コンデンサマイクをつなぐなら電源を別に用意しなければならないこと。マイクアレーはWM61互換のマイクカプセルに006Pで給電させる電源箱も自作する予定。 プリンタもついでに買わないとなー。

今年最後のバードウオッティング(冬鳥の地鳴きの意味を考える)

   今朝は暗いうちから今年最後の地元で鳥見です。 一箇所でじっとして聞く”聴き耳”でなく、ブラブラ録音歩きです。 森の小川の上流の堰から上をゆっくり歩きました。夜明け前に堰に付き、獅子座を真正面に見ながら鳥が鳴き出すのを待ちました。 今日は意外にもメジロの鳴き出しが遅い。一番鶏は種名不明ながら”ギャー”と藪の中からの声でした。その声はガビチョウが近いです。 ソウシチョウの声もしました。群でなく単独で。 アオゲラ♂がヌルデ?の実を食べながら長く”キョキョキョ”と鳴いています。シロハラも来ました。ピャピャピャって鳴いたりして。 ウグイス(少し大きいので♂?)がアオキの上に出て盛んに”チャ、チャ、”と鳴いています。声に気がつき、30mまで近づいての観察でしが このウグイスは上を随分気にしていました。一瞬20cmぐらいジャンプして空中の何かを咥えたように見えました。 今日は寒いながら小さな虫が飛んでいたので、虫を捕まえたのかもしれません。やるなー。 エナガとメジロ、ヤマガラ、シジュウカラなどの混群に2回出会いました。出会うと賑やかです。 いま、石塚徹さんの本(歌う鳥のキモチ)を1行1行慈しむように読んでいますが、 それに倣って”目の前のこの鳥はなぜ声を出しているんだろう?”と考えて鳥を見るようにしました。 今日の気づきです。 エナガを中心とする混群は賑やかに移動していきます。 それに比べて、単独かペア、少数のウグイスやミソサザイ、クロジ、アオジはいつも鳴いているわけでなく鳴いても短い。 その違いは、群を構成する者たちは群るために声を出し合って、互いの位置を確認しているに違いありません。 食べ物探しに熱中して遅れをとると複数の目がないことから被食の危険性が高まるのかもしれません。 声を出さない餌探しはそんな危険がありますから石塚さん流に言えば 「群にあっても声を出さない個体は、長い進化の時間の中で生存に不利に働きその形質は淘汰される」でしょう。 それに比べて単独とか少数で過ごす森の鳥たちは、頭上の捕食者に見つからない藪の中が好きです。ヒタキは別のようですが。 冬は蛇もいないだろうし、他の哺乳動物(イタチ、テン、猫なんか)に昼間被食される可能性はどのくらいあるのでしょう。 彼らは夜行性が...

鳴き声からの識別(How to identify the bird from its sound. )

鳥はその暮らしの中で様々な音を出します。 朗々と鳴く囀り、冬の地鳴き、飛ぶ時の羽音、何かを突っつく時の音、翼を体にぶつけて出す母衣(ほろ)うち、虫を探しているのか枯葉をひっくり返すときにでるカサコソと言う音。その中にあって、自己を主張しコミュニケーションとしての囀りや地鳴きの声は鳥の名前を探り当てる大いなる情報です。 鳥の鳴き声を聞いて、なんて言う鳥が鳴いているんだろう、とバードウォッチングの最中に思う事はしょっちゅうです。ベテランのバードウォッチャーはこの声は○○と教えてくれます。では、聞く相手も居ないとき、バードウォッチングしている仲間の誰も分からないとき、鳥の声からどう鳥の種名を探り当てる事ができるでしょうか。このページではそんな事を考察したいと思います。 参考にするレファレンスCDはこの4冊:蒲谷1996(蒲谷2004)、上田1998、松田2016、植田2014、このページの下にリンクを張りました。この他にも、 バードリサーチ鳴き声図鑑 もあります。 xeno-canto も有名です。 それでは、鳥の鳴き声から種名同定までの幾つかの方法を見て行きましょう。 初級編 方法1)探鳥会で人に聞く 当たり前ですが、知っている人に聞くのが一番手っ取り早いです。 バードウォッチングの初心者は見るモノ聞くモノすべて新鮮で教えてくれる人もたくさんいます。探鳥会に参加してその場所で年中見られる普通種をまず覚える事になります。これが”ものさし”となってこれと同じか違うかが分かれば、聞き分けられる数が多くなってきます。 方法2)さえずりナビを試す。 バードリサーチが”さえずりナビ”をスマートフォン向けに作っています。 家の周りで,ハイキングに行ったとき,鳴いている鳥の種名を知りたくなることがあります.「さえずりナビ」は,場所・季節・声のタイプなどから,その鳴き声の鳥を検索してくれます.姿や形の専門知識が無くても検索ができ,その鳴き声を聞くことができます. あまり使った事無いのですが、twitterではまあまあのコメントが多いです。 中級編 方法3)録音して似ている声をCD/WEBで調べる 録音できれば後で調べる事ができます。ICレコーダも小さく安くなってきました。持っていなくても携帯電話やコンパクトカメラの動画機能でとりあ...

鳥の関連情報

野鳥誌の書評に載っていたこの本「 「幻の鳥」オオトラツグミはキョローンと鳴く (フィールドの生物学) 」、これは読まないといけないでしょう。奄美大島で一度は聞きたいと思っている鳥です。   そして、松田さんの新作「鳴き声から調べる野鳥図鑑」。こちらもGW前にGETだぜ。

声紋・ソノグラム・スペクトルグラム

声紋(sonogram, spectrogram)は野鳥の声の分析に不可欠なツールです。横軸に時間、縦軸に周波数を取って、音の強さを色で表示します。 ここで用いられている処理は、音声である波形を周波数の信号に変換する時間−周波数変換(フーリエ変換)です。フーリエ変換するときに幾つかの調整できるパラメータがありそれぞれがどう関係しているのかをまとめてみました。案外、まとめて書かれているものがありません。そのため自分で調べました。厳密に定義しているのではなく備忘録です。初心者向けにコ ーネル大学の作成したCanary/Ravenのマニュアルの付録に鳥の声のスペクトル解析の章 がありこれを参考にしています[1]。 音声データのパラメータ 波形とは時間に対する強度が連続的に変化する信号を表します。音声は波形であり、ICレコーダは連続の波形を離散化(デジタル化)されて記録されます。離散化された信号も波形と呼びまし、今はディジタル信号を意味する事が多いです。 連続な信号をとびとびの信号で表すので失われる情報があります。しかし、必要とする周波数帯域の2倍以上でサンプリングレート(サンプリング周波数)で離散化すれば完全に復元できるとシャノンさんが証明しました。 この関係は、次の表のようになります。 サンプリングレート(SR) 標本点の周期(ΔT) 192KHz 5.2μs 96KHz 10.42μs 48KHz 20.83μs 44.1KHz 22.67μs 音を声紋(スペクトログラム)にするには短い一定期間の波形データを切り出して(スライス)これを周波数変換し並べます。この短時間の周波数変換を短時間フーリエ変換:STFT(Short Time Fourier Transform)と呼びます。問題はこの時間の選び方です。時間と言っても離散化されているのでその切り出す波形の個数です。切り出された波形をフレームと呼んだりチャンクと呼んだりします。ここではフレームと呼びます。1フレームの波形の個数をフレーム長(Flame Length)と呼びます。各アプリではもっとわかりやすい言葉を使っていますが同じ意味です。 Amadeus Pro : FFT Size Audacity : ウィンドウサイズ 鳥の...

サンショウクイの亜種同定に挑戦

今日(2017-03-17)、サンショウクイの声を聞いた。 この冬中、この近辺に居た亜種リュウキュウサンショウクイかと思ったが、ひょっとして亜種サンショウクイが渡って来たのかもしれない。 今日聞いたサンショウクイの声はこちら→ ♪ 。高速道路の脇でたまたま録音できたが雑音が激しい。低音をカットしてノイズ除去してみた。 3月中旬と渡りには早いと思われる。時期的に微妙なので、三上2016による判定を行った。詳しくは こちら 。 第3音節の解析 もとめるのは6つの音声要素パラメータ。   a : 先頭の周波数,   b : 第一音素の最高周波数,   c : 最高周波数,   d : 最後の音素の最高周波数,   e : 節 の長さ,   f : 最大音圧の周波数, これらを声紋と音節全体のスペクトルでfを求めた。用いたのはAmadeusProVer.2.3.1を使用。FFTサイズは512ポイント。 ヒリリリを一つの音節とすると第1音節は途中から始まるのでNG、第2−4を分析すると次のようになった。声紋の音圧を示す色から最大値を読取った。三上(2016)に依ると判定値が正なら亜種リュウキュウサンショウクイの可能性が高く、負なら亜種サンショウクイの可能性が高い。 判定結果:   # a b c d e f 判定値 第2音節 5156 5453 5703 5640 311 5587 0.23667 第3音節 4859 5281 5620 5468 331 5423 -0.28205 第4音節 5015 5226 5778 5625 540 5383 0.00429 (単位:eはms、それ以外はHz) 微妙な判定値だ。 b-dは-187, -187, -399(Hz) でどれも負。しかし、音の高さ(f)は5500Hz前後で亜種リュウキュウサンショウクイの分布に重なる。 さーてどっちでしょう。 <2017−03−20> リュウキュウサンショウクイでいいようです。三上さんに確認して頂きました。ありがとうございます。以下も参考になるとか。 亜種リュウキュウサンショ...

Mathematicaで鳥の声解析 (BPF:Band Pass Filter)

鳥の声の分析はオープンソフトの"R"や"Amadeus Pro(MacOSX)"を用いて来た。 所がである。声紋(ソナグラム)をもっと詳細に分析したいと思ったのだが、なかなが歯が立たない。Amadeusはソナグラムはもちろん表示できるが、瞬時周波数の表示が面倒なのだ。Audacityは使い勝手が悪いし。 そこで買ったままになっていたMathematica 9.0を再び起動させることにした。今はver.11にアップデートしませんかと催促のメールが来るが今のところ放置。 という訳で、MacOSXのTerminalからMathematicaで作ったプログラムをフィルタのように使いましょうというお話。 コマンドラインからMathematicaを起動してパラメータも渡し、結果をUNIXコマンドみたいにパイプに渡すことができる。 今回作ったのは、バンドパスフィルタ(BPF)のフィルタ。 MacOSXのTerminalからこんな感じで使います。 $ ./BPF.m input.wav output.wav 1000 14000 1番目のパラメータは自分のコマンド(BPF.m)だとして、2番目は入力音声データ、3番目は出力データ、4番目は低い方のカットオフ周波数、5番目は高い方のカットオフ周波数。 $ vi BPF.m     1 #!/ Applications / Mathematica . app / Contents / MacOS / MathematicaScript - script   2    3 (* BPF.m : BandPassFilter *)   4 If [ Length [ $ScriptCommandLine ] < 4 ,   5  Print [ "programname=BPF.m (mathematica script ver.1.3):入力波形(モノラル)にバンドパスフィルタをフィルタを掛けて波形出力する" ]   6  Print [ " Usage:Ver1.3 Fourier変換のための個数を偶数化する" ] ...

ファーストインプレッション [ZOOM H6]

この週末土日の午前中に新規購入したマルチチャネルトラックICレコーダH6(Zoom)を連れて鳥見に行って来た。その第一印象(First Impression)。 初日、冬晴れの中、里山を歩いた。 この日は本体H6と付属のステレオマイク2本をそれぞれ試した。 まず付属のマイクカプセル『XYH-6』。その場でモニターはヘッドフォン(Sony社製MDR-1R)使用。 一般的に小鳥の声は小さい。そのため、ニアフィールドで録音する楽器用とか大音量のライブ録音用に作られたICレコーダは小信号録音が苦手だ。つまり感度を高めるため入力ゲイン(+再生ボリューム)を上げるとサーというホワイトノイズが気になってしまう。 H6+XYH-6でも同じだった。マイクのメインゲイン(ボリューム)を10まで上げないと、ホオジロ類の声は満足に録れなかったが、そうするとサーと言う音が気になった。 音質はなかなかいい。一緒に歩いた仲間の声も自然だ。 単一指向性のマイクカプセルが90度の角度で配置されているが、本体軸方向と、これに鉛直な方向の雑音の分離はそれほど高くない。これは、小川近くの枝に止った小鳥の声を狙うのに、小川の音は小さくしたいから小川が鉛直方向になるようにマイクを配置したりするが、思った程低減効果はない。 H6+MSH-6は音の広がりはナチュラル。環境音を録る場合や音声メモを取る場合にはこちらのマイクが良さそうだ。 MSマイクカプセル『MSH-6』は、センターの音を拾う単一指向性のMid マイクと、左右の音を拾う双指向性のSide マイクによって構成されています。(ZOOM社WEBより) マイク感度は高くない。そのため、ホワイトノイズがゲインを上げるときになる。 外付けのガンマイクもつないでみた。その感想はまた後で。電池もついでに買う事にした。

地鳴きの識別

冬の里山には夏以上に野鳥の賑わいが戻ります。この時期の夜明け時間帯に鳥たちの声を聞くのも楽しみです。もっとも年中聞いているのですが。 鳥は夏と違って冬は囀りをほとんどしません。地鳴きと呼ばれる短く地味な声を発します。しかし、地鳴きは幾つかの種で似た声を出します。 また、ICレコーダの機能向上で自動録音で野鳥の生態を調べることも多くなりました。地鳴きの識別ができれば鳥たちの暮らしがより良く調べる事ができるのではないかと思います。そこで 地鳴きで鳥が識別できないか考えてみました。 野鳥の調査で地鳴きを聞き、記録するとします。分かればその種の名前を、分からなければ不明種の意味で"?"とか"ツグミSP"とかで記録すると思います。 ●不明種、断定できない種の割合:定点観察データから。 夜明け時間帯の鳥の鳴き声の定点観察を2年以上行っています。期間中(2014.04~2016.12の80日間)のデータで不明種の割合を求めました。1分間に聴こえた種を記録する方法でカウントし、特定できた鳥の声は31597個ありました。それに対して ”?”と 記録し たのが 2706個でした。8.5%にあたります。”?”は特定できない音で人工音も含まれます。 記録していない不明音はもっともっと多いので、不明音はそれより多く聞く音の10%位はあるでしょう。 その中で明らかに鳥で、録音状態も比較的良く、後で確定したい不明音は960個ありました。これは特別な記号”WAY?"と書いています。Who Are You?の意味です。 これが今の実力です。識別で思い違いや間違いも多いと思っています。 ●観察方法 私の場合、バイノーラルマイクに低ノイズのマイクアンプを付けて、ヘッドフォンを耳に当て、現場にてパソコンに直接リアルタイムに記録してます。 その時、パソコンのマイクからの音をリアルタイムにソナグラムを表示させています。 都合で行けないときはタイマーで自動録音も併用します。自動録音音源もソナグラムを表示させて可視化しています。 次の頁は定点観察を始める前の方法で考え方を書いています。定点観察では集音器は使っていません。 http://woodie2wopper.blogspot.jp/2014/04/blog-post_241.html ...