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6月 7, 2009の投稿を表示しています

「クモ学」を読んで

小野 展嗣 (著) 「クモ学—摩訶不思議な八本足の世界」を楽しくも感心して読んだ。 この著者は本当にクモが好きで、クモで生活を成り立たせている方である。そんな人の書いた本がおもしろくない訳が無い。 まず、「クモの息づかい」と題して第1章が始まる。そして、クモはなぜ女性に嫌われるのかの分析を軽くまとめ、軽い嘆息とともにクモ目線でおののく女性に対峙したクモの立場に立ってクモの行動と形態、生態へと筆を進める。第2章では「織り姫の履歴書]と題し、クモの糸の仕掛けと仕組み、第2章では「クモの一生」の題目通り生まれて死ぬまで、また生殖の特異性に付いて述べた後、続いて「クモの日常と非日常」で様々な交尾中の自殺的行為、集団での狩り、自分の巣に絡まないクモの訳などクモのおもしろ生態を披露する。続く5章,6章で形態学+生物地図、進化学を俯瞰し、7章ではクモの人間学として、タランチュラを題材に人が如何に偏見の眼差しで見るようになったのかを詳述する。 この著者のすごいところは、毒蜘蛛と曲解されているタランチュラがイタリアの南部の港町ターラントであることから、現地調査をしているところである。結果は読んでいただくとして、ターラントでの取材の経緯や鳥喰い蜘蛛のいわれを明らかにして行く。クモが人に毛嫌いされていることからの偏見に抗議しているかのようだ。 そして、第8章では記憶に新しい「セアカカゴケグモ事件」のドタバタ顛末をドタバタに巻き込まれた当事者として記し、最終章でクモ学への招待として一人でも多くの人にクモ好きになってほしいとメッセージが語られる。 読後感は、クモ好きのクモ研究者の書くクモの本はさすがに迫力があり、またこの一途さに笑ってしまう、なんとも爽やかな印象が残るのである。昆虫が好きな人も(多分読まないだろうけど)クモが嫌いな人にも、博物学的な、あるいは雑学的なことが好きな方、皆にお勧めする本である。イヤーおもしろかった。

週末の楽しむ(近所の森を歩くこと)

週末のもう一つの楽しみが、野鳥などとの出会いを胸に近所の森を歩くことです。 今日も変な生き物たちを出会えました。 ホトトギスが鳴き交わし、アオバトも空を飛んでいます。 昨日の雨が空気を洗い流したのか、遠くランドマークタワー(横浜)や三浦半島(神奈川)を超えて、千葉の館山も見えます。 ヨツボシモンシデムシが甲羅いっぱいにダニを背負っています。そんなにおぶって何をしたんだい(写真)? ベニサシガメ、子蜘蛛のまどい、虫コブ、タイコウチ、ラミーカミキリ、クモに咬まれて間もないカノコガなどなど。 その他、キビタキの♀(成長)が目の前に止まってくれた。サシバも飛び、ヒバリのさえずりもいい感じ。ガビチョウもうるさいんだけどね。 色々な発見があるから森ウオークはやめられない。