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4月 27, 2014の投稿を表示しています

環境音があってこその野鳥の声、Woodieの野鳥録音の仕方

春雨にぬれそぼるの紅葉(越前市花筐公園にて) 街から自動車のエンジン音がなくなる日が来ることを考えていた。 野鳥の録音を趣味にしている人が増えてきているようだ。PCMレコーダが安価になり、また蒲谷鶴彦さんを初め松田道夫さん、上田秀雄さんなど先人の努力の賜物だと思っている。 私も1970年代の中学生時代のラジカセで生録(蝉時雨、虫の音とか)を初体験し、80年代後半に始めたバードウオッチングで、鳥の声から鳥を識別できたらどんなに素敵だろうと識別勉強の目的で1990年代入ってMDにガンマイクを接続し録音を開始した。これは光ディスクに書き込む時のメカ音がかなり大きくてそれが録音されてしまい、それを避けるのに難儀した記憶がある。2000年入ってsony初代のPCMソリッドレコーダPCM-D1を購入したりした。 鳥の声も野鳥の写真と同じで色々な楽しみ方があっていいと思う。まだ私の考えはまとまっていないが、好き嫌いの傾向はわかってきたので備忘録的に書き留めておく。 図鑑型:写真を多用したる野鳥図鑑では一種毎にその主を代表する個体の写真であって、識別ポイントがしっかり写っていることが重要であろう。そのためどのような環境下で撮影されたのかは二の次であり、複数の種が同じ写真に納まっていることはまずない。野鳥大鑑(蒲谷鶴雄)、野鳥の声(上田秀雄)は図鑑そのものだ。鳥の種類毎にその鳥の声しか入っていないようにしてある。川のせせらぎ、他の種の鳥の声など極力排除しようとしているし、そう音声の編集をしていると思う。つまり加工臭がかなりする。 ネイチャーフォト型:図鑑型に対して自然そのものの美と捉えたネイチャーフォトは鳥の生きている環境を重視しているようだ。写真から物語を紡ぎだせそうな秀作も多い。鳥の録音では日本野鳥紀行(蒲谷鶴彦)がそれだろうか。 最初は図鑑型の録り方を手本として、どうすれば一種類だけの鳥の声を録音できるだろうと試行錯誤してきた。その答えがパラボラ集音器やガンマイクだった。それでも、声ならばその狙った種以外にもどうしても他の種の声や、町の音、飛行機の音が入ってしまう。プロはすごいものだ。狙った鳥だけ浮かび上がらせる録音の技術も加工・編集の技術もさすがだと思う。 しかし今は、環境音がしっかり入っていてもそれはそれでいいと思える。電車や自動車の音が近

この声誰だ? コサメビタキ?

GWを北陸福井越前市で過ごしている。 雨模様なのでゆっくり目に花筐公園に鳥の声を録音に来た。6:30頃から聞こえた声はキビタキ、ウグイス、キジ、カラス、サンショウクイ、クロツグミ、メジロ、ヒヨドリ、カワラヒワ、ホオジロ、アオゲラ、イカル、トビ、ツバメ、イワツバメ、ヤマガラ、シジュウカラなど。 モミの木から聞き慣れない声がして、録音する。40cm直径のパラボラ(Sony PBR-400)に自製のマイク耳君をつけて、手製マイクアンプで増幅し、SanyoのXactiというPCMレコーダで収録している。 SoundCloudにアップしたので聴いてみてください。  環境の音も入れたいので変な処理をせず超低周波の音をカットした以外、素そのままの音です。 キビタキをバックに、早い節回しで複雑に”プリュリュチーチュィ”、”チュッチュッバッパ”などとストローで吸い込んむときのような音が聞こえた。声量はあるのでグセリではなく囀りだ。時折、セキレイの様な声を織り交ぜている。バードコールを早くまわすとこんな音になるって感じ。あるいは、掌の甲をチュバチュバ吸うとこんな音になるだろうか。 野鳥大鑑420(蒲谷鶴彦)、野鳥の声283 CD版(山渓ハンディ図鑑)(上田秀雄)で聞き比べてみる。蒲谷のコサメビタキはゆっくりとした声で、サメビタキの方は早い節回しでこちらにより似る。上田のコサメビタキは、今回の録音に似ており、句がハッキリとしている。サメビタキは複雑ながらどこかセグロセキレイの声のような濁ったおもむきがある。 上田のコサメビタキが一番似ていたのでとりあえずコサメビタキとした。2012年04月にも近い場所で聞ている。このときは姿も確認してコサメビタキだと思った。その声にそっくりだ。