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8月 12, 2012の投稿を表示しています

「ふしぎなキリスト教」を読んで

橋爪大三郎x大澤真幸著で新書大賞2012第一位の「ふしぎなキリスト教」を読んだ。 海外に行く時にはその土地の本を一冊持って行きそれを読みながらその土地を感じる様にしている。今回は米国であったこともあり、成田の本屋でたまたま目についた本書を手に取って読んでみた。帯に「起源からイエスの謎、近代社会への影響まで全ての疑問に答える最強の入門書」とあったのでどれどれと手に取った次第。知らない事も多く、面白かったが、ん?と思うこともあった。その読後感を述べてみたい。  本書は、 キリスト教についてその成立過程を丁寧に追って、キリスト教が現代に続く西洋文明と哲学、文化、科学などへの影響がいかに大きくその基礎となったかを二人の対話形式で明らかにして行く本である。 要約すれば、 古代ユダヤ民族はそれは弱い民族で「なぜ我々は弱いのか」の理由を神が与える試練に求めた。ユダヤの神、ヤハウェは最初、軍神であった。それが純化され絶対唯一神と高められて行く。神は絶対であり世界を創造でき、破壊もできる。ノアの方舟で選択的に優生個体を選び避難させ、その他の生物を絶滅させることができた。そして、神(GOD)は人の言葉をしゃべる。 その言葉を聴いた選ばれし預言者が人々に神の言葉を伝える。その中でナザレ人のイエスが預言者の一派として現れ、ユダヤ教の宗教批判、宗教改革を行い守旧派の反発を受け十字架で殺される。 その後、こてこてのユダヤ教徒であったパウロが、イエスの存在を自分なりに解釈しようとしたら180度姿勢を変えざるを得ず、イエスは神の子として現れたと主張し、そのイエスの言葉を福音書としてまとめキリスト教ができていく。イエスは人でありながら神の声をしゃべり、神の子として人の罪 を背負って冤罪のまま死罪になる。ここに不思議で分からないキリスト教が生まれる。著者が強調するのは、西洋はイエスの存在をどう考えたらいいのかを徹底的に理性で考え、三位一体やらなんやらを解釈をして文明を育んで行った歴史を持つという。この解釈する態度が哲学を生みだし、神の意志を探り出すため自然科学が発達する。 著者のキリスト教 の成り立ちを 中立的にどうしてそうなったのかを議論する態度は非常に好感が持てる。いじめられっ子のユダヤの民が民族の一体性を保つためには生み出した宗教(ユダヤ教)と同根のキリスト教、イス

空港で時間があったら鳥屋は駐車場を巡る

思いがけず飛行機の関係で空港で時間が出来てしまった。そんなときはロビーで本を読むのも悪くないが、今回は双眼鏡を持って駐車場を歩いてみた。アメリカの空港は広い駐車場が必ずある。そこに植え込みがあり、ここにも鳥はいるし、それに歩いていて不自然でない所だ。街中や郊外で道を歩いて鳥を見るのは怖いし、目立つし、あまりよろしくない。その点駐車場なら全く歩く事は自然である。広いから人気もまばら。こんな所追い剥ぎもいないだろうから安全でもある。 空港に併設された駐車場は絶好の鳥見エリア というわけで歩き出すといきなりきれいなツグミ類の鳴き声。American Robin( コマツグミ )だ。こんな人工物の中でさえずっている。え、なんで?って感じだけど彼らにしては自然な事なんだろうな。 soundcloud に保存。 更に歩を進めると今度はこんもりした街路樹の中から鳥のような声がする。ツィフィ、ツィフィってズーと鳴いている。同じ調子で。動かない。探すとAmerican Gold Finchの幼鳥だ。鳴きながら親を待っているのだろうか。天敵は少ないだろうがこれジャー目立つよな。多分American Goldfinch( オウゴンヒワ )の幼鳥だと思った。黒い嘴の下が黄色い。幼鳥は図鑑に載っていないからな。 空港の街路樹にいたAmerican Goldfinch(たぶん)の幼鳥

ピッツバーグでバードウォッチング(National Aviary, Carnegie Natural Musium)

ピッツバーグに仕事で来た。ピッツバーグ(米国ペンシルベニア州)は鉄鋼の街で、新旧の高層ビルが混在した独特な雰囲気の場所だ。 古く立派な高層ビルも多い 近代的なビルも多い ピッツバーグはアンディーウォーホールが活動した場所でも有名 鉄道用の橋(年季が入っていてカッコいい) 1日自由時間がとれたので午前はダウンタウンのホテルからアルゲニー川を渡った場所にあるNational Aviaryに、午後はタクシーでカーネギー自然博物館に行く。カーネギーの方には鳥類の剥製もありそれはそれで楽しめるのだが、順番としては剥製→野鳥が良いと思う。 National Aviaryは地下鉄で近くまで行くのだが案内がツーリストには不親切。地下鉄は車両入り口までゲートが無いのでお金を降車時に支払うのかなと思ったらなんと無料ゾーンだった。街の公式ガイドにも記載はなかった。でもなんだかラッキー。 North Side駅、普通に降りてからガイドの地図を見てもどちらに出てきたのか分からない。近くにいたお巡りさんに道を尋ねると外見とは裏腹に優しく教えてもらえた。 地下鉄の車内(別に怖さは感じない) PNCグランドの向こうに鳥類園はある North Side駅を降りてしばらく歩くと見える球場とダウンタウン 道を歩くと、さすが鉄鋼の街、車でアポロ月面着陸船を作ったみたいのオブジェクトがあった。 鉄鋼の街の意味不明な月面着陸船風オブジェ 教えてもらったのだが意外に迷っていしまった。基本的にアメリカも歩く様には道が出来ていない。ちょっとだけ回り道して見つけた鳥類園の入り口。 National Aviaryの入り口(外のゲージにも大型のワシがいた)  $13支払って中に入ると腕に入場券を巻いてくれる。中はPengin point, Wetlands, grasslands, Rain Forest, Lories and friendsなどに分かれているが、お勧めはwetlandとrain forest。天井も高く広い部屋の中でそれぞれの環境を模して数十種類の野鳥がそれぞれ放されている。あまり臭さは感じなかったが鼻をつまんでいる子供達はいた。水も循環しているし掃除も行き届いている。職員も多い。 置き物

デトロイトのバードウォッチング (Farminton Hill Heritage Park, Point Peelee National Park)

Heritage Park (Farminton hill, MI, USA) 仕事でデトロイト( 米国 ミシガン州)に行ってきた。バードウォチャーはそんなときも気を抜かずに鳥見に励む。隙を見つけて鳥を見る。もちろん仕事はちゃんとやる。移動の合間に鳥を探す。 この時期、8月は 季節がら 鳥も少ないのだが、仕事なので仕方ない。 今回は、少しだけ隙間を広げて鳥を見てきた。 サマータイムで夜が長いこともあり、仕事が定時に引けてからもまだ日が長い。会社近くのFARMINTON HILLにある Heritage ParkにNatureCenterがあるというのでそこに連れて行ってもらう。これがなかなか大興奮の場所だった。もっと早く教えてよ。 Farminton Hill - Heritage Park (Michigan, USA) パンフレットの裏面 Farminton Hill, Heritage Parkは 水場もあるちょっとした庭に餌台が置いてあり、クーラーの効いた部屋からそれを見られるのだ。夏にもかかわらず餌台に鳥が群がっている。Black Capped Chikedee( アメリカコガラ )は牛脂を突っついている。Northrn Cardenal( ショウジョウコウカンチョウ )(♂)の真っ赤な姿を間近に見せてくれる。American Goldfinch( オウゴンヒワ )が家族で来ている。Cedar Waxwing( ヒメレンジャク )もチリリと鳴いている。White-Breasted Nuthatch( ムナジロゴジュウカラ )が体を反対に止まっている。Mourning Dove( ナゲキバト )も2羽でいる。Chimney Swift( エントツアマツバメ )が上を飛んでいた。Blue Jay( アオカケス )も餌をついばむ。 その他にも様々な種類の鳥が餌をついばんだり、水浴びしてたりしてアメリの鳥初心者のWoodieにはとても楽しい。興奮の時間。分からない鳥が何なのかをワクワクして眺めるのが楽しいのだ。ここは1〜2時間見るのはとても良い場所だ。惜しいことにカメラが電池切れだったので写真が一枚も無い。 こんな夏でも餌付けをして鳥がくるのがびっくりだ。これぞバックヤードバードウォッチングだ。アメリカの人が自慢するや