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子供達に伝えたいこと、巨人の肩に登れ

高校生になった長男が携帯電話が欲しいという。携帯電話は今やもちろん不可欠なものである。でも、である。携帯電話自体が悪い訳ではないが、問題とすることはその時間の過ごし方にある。 彼らの人生をより豊かにするものは、もっというと、より良い人生のためには人/社会に必要とされることをすることである。そして、その中で比較的簡単な方法は知的労働をすることだろう。人の知らないことを教えてあげ、人類の知らないことを明らかにすること、人の暮らしを豊かにすること。 万有引力を発見した知の巨匠、アイザックニュートンの言葉に 「 もし私が他の人よりも遠くを見ているとしたら、それは巨人の肩の上に立っているからだ 」 がある。そう、巨人に登ってほんの少し人より遠くを見通すことこそが知的労働の基本だと思う。 そのためには具体的には何をしたらいいのだろうか。ズバリ大量のよく編集された文章を読むことである。人が良いという本、優秀な方に編集にされた本を大量に読むことである。批評家、編集者は巨人の肩に登られた人々なのだ。本屋にはトンでも本が溢れ、webにも大量の文章が溢れている。良い本か、そうでない本かは、大抵、はじめにを読むとすぐ分かる。でも、初心者にはこれが分からないのではないかと思う。webは個人が発信できることで驚異的に発展した。でも、逆に見れば編集されていないトンデモ文章かもしれない。 巨人の肩に登るのは、よく編集された文章を大量に読むこと。つまり、メジャーな新聞を毎日読むこと、賞を取った本を読むこと、巨人の勧める本を大量に読むこと。これが最も限られた人生の初めの方の時間で効果的に巨人の肩に登る方法である。 携帯電話を否定する訳ではない。でもあの小さな窓から、操作性の悪いキーから巨人を構成する人が書いた文章を大量に読むのは時間がかかりすぎると思うのだ。よく編集された本が今の時代でも効果的な巨人の肩に登る方法である。 子供達よ、よく編集された文章を大量に読め。

のんびり ロタ島 探鳥記&探魚記

2009年に家族4人でロタ島に遊びにいって来たのでその記録です。この駄文は、鳥と魚の記録と、この次にロタ島に行かれる方のための情報源となるように書きました。 長男が希望の高校に合格したので、かねてから決めていたご褒美旅行に行くことにした。候補地を決める条件は、チョウチョウウオが簡単に見られること、鳥が見られること、英語が伝わること、安いこと、短時間の飛行、などでした。 この条件に合うのは、南の島でグアムかサイパン乗り継ぎのロタ島しかない。そうして探して見ると直行便が近畿日本ツーリストから企画されていることがわかりました。これに決定。 初日[2009/04/25] 飛行機は20:45に成田国際空港を出て、3時間半程度で、ロタ国際空港へ。チャータ機の座席は3+3の1列6人がけで4人のグループの我々は前後に並んで通路側に着席。下が小5でまだ要領がわからないので親が前に座ったのはとってもよかった。迎えの車で10分ほど走ってホテル(ココナッツビレッジホテル)に到着。バンガローの屋根に設置されたソーラー温水機のぬるめのシャワーを浴び、ヤモリの小さい声を聞きながら就寝。 2日目[2009/04/26] 朝、ホテルのレストランにてバカ高い朝食($15*4)を取る。フルーツブレックファーストを頂いたが、5種類ほどあったフルーツはどれも甘さに欠けおいしいとは言えない(この日はたまたまかもしれないのですが)。 写真はホテルでの朝食 レンタカーをホテルで手配し、ソンソン村(Song Song Village)にまずは買い出しに。ラッキーストアではパンやお菓子もあり、これを昼食にした。レンタカーは日本から予約しようかとも思ったがバカに高く(約45000円/4日)、リターン方法など行程も不明な点があったので現地調達にした。安かった。カローラを保険を入れて4日で$240-で借りることができた。全く問題なかった(初めは)。 旅行中よく利用したラッキーストア ラッキーストアのパンコーナー (店に入ってすぐ右のドアをあける。ここだけ冷房が効いている。) 食料調達後、ロタ島で最も有名なテテトビーチに終日シュノーケリング。 テテトビーチの貸しパラソル屋 (どうも値切れるらしい、また、日によって値段が違う) ロタ島は外洋に面しているので、波が荒く、潮の流れも速い。珊瑚でできているので波に叩き付けられると危険...

「サンゴとサンゴ礁のはなし」

なんてエキサイティングなサンゴの話! ★ ★ ★ ★ ★ この本川達雄著の「サンゴとサンゴ礁のはなし〜南の海のふしぎな生態系〜」は、なんて知的でわくわくする本なのだろう。 もっと早くにこの本に出会いたかった。読後の感想である。 この春、ロタ島(北マリアナ自治領)で1度シュノーケリングをしてだけのサンゴや熱帯魚の知識がほとんどない私でも、本書を読み進めてくうちにき ちんとそれらの知識が頭に入って来た。あ〜、あのときのホンワケベラはそんなことをしてたんだ、チョウチョウウオの口がお著部口(おちょぼぐち)なわけや その仲間に縦縞が多いわけや、サンゴ礁の造形の理由、南の海が透明な理由、夕方になると泡をまとって浮上する海藻みたいな粘液の正体、読み進めるに従いそ んなことがすかっり分かった気になってしまうのだ。現地で読みたかったな。 特に著者は知識の無い読者に対してもイメージできるように、丁寧に説明を重ね、その上で知識が積み重ねられるように配慮して文章を起こしている。 そんな気配りの文章はイライラするはずも無く、そして何より、著者はサンゴとサンゴ礁が大好きだ!それがひしひしと伝わってくる。本書の「はじめに」に書 かれている次の一節がそれを表していよう。「〜 一生に一度は、いい音楽に心をうばわれ、また名画に感動しなければいけないように、サンゴ礁の海に一度は 潜ってみなければ、その分その人の人生は、その分だけ貧しくなると私は思っている。」これだ。名書は著者の深い思い入れがなければ生まれものではない。 日焼けとビールで火照った体には南の島の夕風が心地よいように、通り一遍、熱帯魚やサンゴを見るあとは、この本を読み進めることで今日見た海の光 景はそういうことだったのかと合点が行き、知的な興奮を覚えるだろう。南の島にいかれる際は本書を持参することを強くお勧めする。今度いくときは評者も現 地に持参しようと思う。

録音データの整理方法

録音データの整理方法 自分で録音したwavファイルをどうして整理したらいいのか今日思いついたので、その備忘録。 (1)録音データ(WAVファイル)を取り込む(ドラッグ&ドロップね)。 (2)最低限のメモをファイル名に追加する。こんなスクリプトを作りました。MacOSXですので、cshで実行。 #!/bin/csh echo "PCM-D1からの音声データのファイル名を書き換えるためのスクリプト" touch list_of_file_name.txt chmod +x list_of_file_name.txt ls -l *WAV |awk '{print "mv ", $9, " ", $9}'>! list_of_file_name.txt vi list_of_file_name.txt (3)iTumesをoptionキーを押しながら起動し、「自然の音」ライブラリを開く (4)名称を変更した音声(WAV)ファイルをドラッグ&ドロップでiTunesに読み込ませる。 (5)塊のファイルを選んで情報を表示(⌘+i)で、アーティスト、アルバム名、年などを入力する。コメントにも録音情報を書き留めておく。 (6)iTunesでAACファイルに変換する。出ないと、アートワーク(ジャケットの画像)が表示できないため。 (7)表示オプション(⌘+P)で種類を表示させ、WAVファイルを選ぶ。 (8)WAVファイルを非表示する(削除するが、ファイルは残しておく)。 これで、iTunesで管理ができるようになります。 2009/05/04

「振動力発電のすべて」速水浩平著

おすすめ度:★★☆☆☆ 本書は、音や振動から電気エネルギーを得る振動力発電についての夢と将来像を描いた書である。原理は至ってシンプルで圧電素子を用いて振動エネルギーを電気エネルギーに変換する。しかし、問題はその効率の低さである。著者は工夫の末、外部に共振系を圧電素子に取り付け、振動エネルギーを効率的に伝えた点と、共振系に固定端を構成してより、伝搬効率を高め、実用レベルに仕上げたと主張する。  著者はその原理を小学校の時に着想し、大学2年生のときに研究室の発表会でテーマとして取り上げ、さまざまな失敗と工夫の後、12月にLED20個点灯に成功させたのだった。もっとも、この時はスピーカである磁石にまかれたインダクタンスを振動させることで誘導起電力を得る方法だったが、効率向上が望めないと判断し、直後圧電素子に変更している。原理は昔から知られており低効率のため大したエネルギーは取り出せないと皆が思い込んでいたなか、そのドグマに染まっていない幸運に恵まれていた。私も、中学生のときに似た体験をしていることを覚えている。電源なしのAMラジオを自作した際、イヤホンから音楽が聞こえるのだから電波エネルギーを使ってスピーカを鳴らすことはできないかと思っていた。しかし、[ラジオの製作」と言う雑誌に電波エネルギを用いてスピーカを駆動することは無理であるとはっきり書いてあり、偉い人が言ってるんだからそうなんだろうとドグマに染まった経験を持つ。  この著者の速水氏が偉いのは、小学生の時の着想を大事にし大学で発明し、それをビジネスまで高めたそ点にある。大学を選ぶ際、慶応大学の湘南キャンパスを選んだのも、将来の起業を意識したからで、大学に入るとベンチャー支援組織(SIV)を探しあて、1年生のときからビジネスアイディアコンテストに参加するというその行動力の高さである。  本書は日本実業出版社からの出版であることもあり、タイトルとは裏腹に実用書に徹している。その振動力発電についてエンジニアリングのレベルではまったく納得感が薄く、実のところ技術のことはよくわからない書物である。というより、細かいことはまだ明らかにせずにその将来性、応用の広さを喧伝することに目的があるように思われる。同じことが何度も書かれており、論理の展開も弱く、文章も稚拙なのだが、その技術を世界中に広め低炭...