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高麗山を一周し、キビタキの声がどこから聞こえるか調査した

昨日(2014年05月26日)高麗山を一周し、キビタキの声がどこから聞こえるか調査してきました。 時間:06:30 - 08:30 距離:13.74km 方法:高麗山の縁をジョギングして声を聞き取る。道があれば谷まで入るようにする。GPS付きの携帯電話で移動場所と、聞き取れた場所を記録。 結果:高来神社あたりの東の2箇所で声を聞く。場所は添付資料。 感想: ・キビタキが意外に少ない。時間帯として夜明けのモーニングシャワーが終わり、鳥たちが鳴かなくなる時間帯ではあります。 この時間でもキビタキは結構鳴き続けると思ったので、その少なさが意外でした。 ・オオルリは一箇所(地獄沢)、ガビチョウとウグイスは同じ程度の密度でそれなりに多くに感じられました。 ・アオバトは駅の上空を30羽程度飛んできました。 ・高麗山は神社が少ない。高来神社、岩戸分神社、大泉寺、白岩神社、御嶽神社、妙大寺、正一位永室助稲荷神社が地図で見つかるところ。谷の両側で道が繋がっておらず走りにくい。明治以降の新しい街が多いのかな。 仮説:キビタキの縄張りは互いに互いに隣接する様に設けられる。 生沢で毎週通っているところでは2個体が50mと離れていないところで盛んに囀っています。 キビタキは孤立した縄張りを嫌い、互いがその存在を感じ取れるところに縄張りを作るのではないかという考えが浮かびました。

夜明けの鳥の囀り(モーニングシャワー)定点観測(2014.05.17)

今朝もいつもの川から少し入ったところに夜明け前から行ってきた。 その簡単なレポートです。ほぼ1時間連続で録音して来た。 天気:晴れ(星空が美しかった)、無風(録音に最適) 日の出 04:37 手製マイクアップを搭載した耳君マイク(バイノーラル風録音) 03:00 起床 03:50 現地入り(まだ夜空) (連続録音開始) 04:02 一番鶏のキビタキが2箇所で鳴出す。弱々しい声。白みだす。 04:07 オオルリが鳴出す 04:08 メジロが鳴き出す キビタキの声が大きくなってくる 04:10 ヒヨドリが鳴き出す 04:13 ウグイスが鳴き出す (今朝はなんだかのんびりした鳴き方) 04:18 薄明かりの中ヒヨドリが飛んでいる 04:19 ガビチョウが遠くで鳴出す 04:28 ヤマガラが鳴く 04:44 オオルリが鳴き止む(37分同じ場所で鳴いていた) 04:47 (連続録音終了) 05:07 アオバトがなく 05:14 アオバトがなく 05:46 ヤブサメが鳴く 05:55 ほぼすべての鳥が鳴き止む 今日の気がついた点: 白みだすと同時にキビタキが鳴出す。初めは弱く、だんだん大きく。 夜明け前後に囀る鳥は動かないか、動きが鈍い キビタキは同時に3箇所で聞こえた。先週はキビタキのブンブン、キュルルを聞いたが、今朝は聞かない。縄張りが確定したか。 オオルリとキビタキは40mも離れていない場所で同時に囀っていた。同じ音域なので互いにうるさいだろうと想像した。 キビタキの囀りをフルコーラスで録音した。20分連続で同じ位置(竹薮の上)で囀っていた。 最初の1分の録音データはこちら。 音の広がりが感じられるでしょうか。

キビタキの聞きなし

定点観察している場所で、キビタキが一箇所に停まって盛んに囀っていました。耳君マイクできれいに録音できたので、ついでに聞きなしをしてみました。 録音日時:2014年05月17日 05:34-05:57 植生:杉林と広葉樹、竹薮の隣接した斜形地 最初の一分の音声はこちら →♪ 。 キビタキの囀り(最初の一分。13この句からなる) 最初の一分の聞き無し: a フュ b イ”ーンチョチョ c ウィリーン、ピュポ d フジィー、ポッポリュリ、フジー、リュリュ、フューポ、イーチュチュ e フュリーン、チュチュウィ f イーン、チョチョチィ g リリーン、ピュポピュポ h ウィリーンチュチュオチュッチュオ、イ”ーンチョ i(=c) ウィリーンピュポ j ウィリーン、ピュプリュピュプリュルピュルリュル k イ”ーチョチョ、チュチュチュウィチュウイ l ウィリーン、ポッピュリリ、ポッピュリリ、ポッピュリリ、ポッピュリリ、ポッピュリリ、ポッピュリリ、ポッピュリリ、 m(=b) イ”ー、チョチョチィ ウィリー(途中で切れている) a〜m は、人の耳に一区切りに感じられた句です。 イ” は濁った イ を表現してみました。時間は掛かる物の意外に簡単にできました。 キビタキも個体毎に歌のレパートリーを持っているのかを調べたくっての聞きなしです。 20分のデータ解析はコンピュータにやらせたいな。基本的な音素を選んでその相関関数を調べればできそうな気がします。 聞きなし音素データは上でいえば、 イーン、チュ、チョ、ウィ、フィジー、リリーン、イ”ー、ポッ、リュ などかな。 ヒヨドリとか遠くで鳴いているキビタキはあらかじめ消しておく処理は必要でしょう。その上で、各音素の波形を時間で移動させながらデータと相関を取る。移動時間は多分0.1秒とかでいいんじゃないかな。そうすると高い相関係数のマトリックスができるので、句を作る音素を並べれば聞きなしに変換できるようになるでしょう。 これを Mathematica で作ればいいのですが、ちょっと時間かかりそうなので、耳で聞き做す方が早いかもしれません。一日自動録音させて自動解析させるならPCにやらせることになるでしょう。 隣接した場所にいるキビタキの声も分析して、比較すると縄張りと囀りの行動の関係がわかるかもし...

三里山一周ランニング&キビタキ調査 (越前市)

ことのほか 新緑が美しい GWの越前市  風薫る五月はこのことかと思える日 体調も良く  念願の三里山一周ランニングに挑戦  久しぶりなので スロージョギング 単に走るだけではつまらないので キビタキの鳴き声が聞こえる場所もあわせて 調べてみよう  iPhoneアプリのrunmeterをGPSトラッキングに使う。 キビタキの声を聞いたら、day oneで音声から文字に変換して記録という方法。 day oneは位置情報を保存できるから思いついた方法がこれだったので。 道のついている奥まった場所まで入り込んだので距離は随分あって走行距離は21kmあった。名前の由来の三里=12kmとは長い。ここを3時間かけて走った。正味2時間と観察やお参りに1時間。 結果は19箇所でキビタキの声を確認することができた。観察時間は約11時から14時なのでキビタキが囀りを休止している可能性もあるし、大通りに面するところでは車の音でキビタキの声は聞こえないし、森から離れているところでも聞こえないので、少なくとも19箇所ということ。 お参りしながら気がつくのは、神社仏閣の社にはほとんどといっていいほどキビタキの声を聞くことができたことと、 神社やお寺さんがおおいな〜ってこと。これだけあると、過去の施政者は統治に利用することを考えただろうな。きっと。そんな感想も持ちました。 キビタキは矢印の先端にて聞こえたことを示しています。 (画像に文字を入れるのはMaxOSXの標準ソフトのpreviewでできると初めて知り、使ってみました。全く問題ない。) キビタキが19箇所というのは他に比べて多いのか少ないのかわからないが、神社や仏閣の社務林が落葉針葉混合林であることが多く、昔から安定した森林を形成しているのでキビタキも安定して来ているのかもしれない。逆に言うとキビタキが来ない神社は危ないぞー、って。

環境音があってこその野鳥の声、Woodieの野鳥録音の仕方

春雨にぬれそぼるの紅葉(越前市花筐公園にて) 街から自動車のエンジン音がなくなる日が来ることを考えていた。 野鳥の録音を趣味にしている人が増えてきているようだ。PCMレコーダが安価になり、また蒲谷鶴彦さんを初め松田道夫さん、上田秀雄さんなど先人の努力の賜物だと思っている。 私も1970年代の中学生時代のラジカセで生録(蝉時雨、虫の音とか)を初体験し、80年代後半に始めたバードウオッチングで、鳥の声から鳥を識別できたらどんなに素敵だろうと識別勉強の目的で1990年代入ってMDにガンマイクを接続し録音を開始した。これは光ディスクに書き込む時のメカ音がかなり大きくてそれが録音されてしまい、それを避けるのに難儀した記憶がある。2000年入ってsony初代のPCMソリッドレコーダPCM-D1を購入したりした。 鳥の声も野鳥の写真と同じで色々な楽しみ方があっていいと思う。まだ私の考えはまとまっていないが、好き嫌いの傾向はわかってきたので備忘録的に書き留めておく。 図鑑型:写真を多用したる野鳥図鑑では一種毎にその主を代表する個体の写真であって、識別ポイントがしっかり写っていることが重要であろう。そのためどのような環境下で撮影されたのかは二の次であり、複数の種が同じ写真に納まっていることはまずない。野鳥大鑑(蒲谷鶴雄)、野鳥の声(上田秀雄)は図鑑そのものだ。鳥の種類毎にその鳥の声しか入っていないようにしてある。川のせせらぎ、他の種の鳥の声など極力排除しようとしているし、そう音声の編集をしていると思う。つまり加工臭がかなりする。 ネイチャーフォト型:図鑑型に対して自然そのものの美と捉えたネイチャーフォトは鳥の生きている環境を重視しているようだ。写真から物語を紡ぎだせそうな秀作も多い。鳥の録音では日本野鳥紀行(蒲谷鶴彦)がそれだろうか。 最初は図鑑型の録り方を手本として、どうすれば一種類だけの鳥の声を録音できるだろうと試行錯誤してきた。その答えがパラボラ集音器やガンマイクだった。それでも、声ならばその狙った種以外にもどうしても他の種の声や、町の音、飛行機の音が入ってしまう。プロはすごいものだ。狙った鳥だけ浮かび上がらせる録音の技術も加工・編集の技術もさすがだと思う。 しかし今は、環境音がしっかり入っていてもそれはそれでいいと思える。電車や自動車の音が近...

この声誰だ? コサメビタキ?

GWを北陸福井越前市で過ごしている。 雨模様なのでゆっくり目に花筐公園に鳥の声を録音に来た。6:30頃から聞こえた声はキビタキ、ウグイス、キジ、カラス、サンショウクイ、クロツグミ、メジロ、ヒヨドリ、カワラヒワ、ホオジロ、アオゲラ、イカル、トビ、ツバメ、イワツバメ、ヤマガラ、シジュウカラなど。 モミの木から聞き慣れない声がして、録音する。40cm直径のパラボラ(Sony PBR-400)に自製のマイク耳君をつけて、手製マイクアンプで増幅し、SanyoのXactiというPCMレコーダで収録している。 SoundCloudにアップしたので聴いてみてください。  環境の音も入れたいので変な処理をせず超低周波の音をカットした以外、素そのままの音です。 キビタキをバックに、早い節回しで複雑に”プリュリュチーチュィ”、”チュッチュッバッパ”などとストローで吸い込んむときのような音が聞こえた。声量はあるのでグセリではなく囀りだ。時折、セキレイの様な声を織り交ぜている。バードコールを早くまわすとこんな音になるって感じ。あるいは、掌の甲をチュバチュバ吸うとこんな音になるだろうか。 野鳥大鑑420(蒲谷鶴彦)、野鳥の声283 CD版(山渓ハンディ図鑑)(上田秀雄)で聞き比べてみる。蒲谷のコサメビタキはゆっくりとした声で、サメビタキの方は早い節回しでこちらにより似る。上田のコサメビタキは、今回の録音に似ており、句がハッキリとしている。サメビタキは複雑ながらどこかセグロセキレイの声のような濁ったおもむきがある。 上田のコサメビタキが一番似ていたのでとりあえずコサメビタキとした。2012年04月にも近い場所で聞ている。このときは姿も確認してコサメビタキだと思った。その声にそっくりだ。

毎週入れ替わる森の鳥達(今日はミゾゴイ)

夜明け前にミゾゴイの声を聞いた竹薮 2014年3月後半から毎週末夜明け前に里山に出かけている。週毎に主人公が変わる。 今日は、昨日分からなかった声の主を捜して3:45に現地についた。 県道に面する駐車場から耳をそば立てると2カ所からホウホウ鳥が聞こえる。 小雨だが、昨日改造した耳君を持って声をたよりに近づく。 15回鳴き、1分休みの間隔で鳴いている。 雨がひどくなってきたが近くまで歩いて行って録音できた。場所は神社近くの竹薮。 40分ぐらい録音したがそのハイライトがこれ 。雨の音が入っているが、ミゾゴイの特徴あるはっきりとした声だ。フクロウも聞こえた。 2012年に近くで聞いた時も竹薮にいた。今の時期、ミゾゴイはきっと竹薮が好きなんだと思った。 ミゾゴイは駐車場についてからずっと断続的に鳴き、04:45頃には鳴き止んだ。夜明けの時間だ。小鳥達と入れ替わる。 雨のせいか、飛んだりせず、同じ場所で鳴いていた。 それともソングポストだろうか。 川名国男, "ミゾゴイ〜その生態と修正〜"(2012)によると 2008年の東京あきる野市の観察では、囀りは繁殖期にはせず、 繁殖期前にソングポスト(ヒマラヤスギ)で一晩鳴いていたとある。 昨日(04.19)聞いた感じは、飛び回っている感じでした。ひとしきり鳴いては飛んで行く。 ソナグラムを載せておきます。400Hzを基調に尻下がりの声です。この声は14回、1.8秒間隔で鳴きました。 ミゾゴイのソナグラム、