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キビタキの聞きなし

定点観察している場所で、キビタキが一箇所に停まって盛んに囀っていました。耳君マイクできれいに録音できたので、ついでに聞きなしをしてみました。

録音日時:2014年05月17日 05:34-05:57
植生:杉林と広葉樹、竹薮の隣接した斜形地

最初の一分の音声はこちら→♪
キビタキの囀り(最初の一分。13この句からなる)

最初の一分の聞き無し:
a フュ
b イ”ーンチョチョ
c ウィリーン、ピュポ
d フジィー、ポッポリュリ、フジー、リュリュ、フューポ、イーチュチュ
e フュリーン、チュチュウィ
f イーン、チョチョチィ
g リリーン、ピュポピュポ
h ウィリーンチュチュオチュッチュオ、イ”ーンチョ
i(=c) ウィリーンピュポ
j ウィリーン、ピュプリュピュプリュルピュルリュル
k イ”ーチョチョ、チュチュチュウィチュウイ
l ウィリーン、ポッピュリリ、ポッピュリリ、ポッピュリリ、ポッピュリリ、ポッピュリリ、ポッピュリリ、ポッピュリリ、
m(=b) イ”ー、チョチョチィ
ウィリー(途中で切れている)



a〜mは、人の耳に一区切りに感じられた句です。イ”は濁ったを表現してみました。時間は掛かる物の意外に簡単にできました。

キビタキも個体毎に歌のレパートリーを持っているのかを調べたくっての聞きなしです。
20分のデータ解析はコンピュータにやらせたいな。基本的な音素を選んでその相関関数を調べればできそうな気がします。

聞きなし音素データは上でいえば、イーン、チュ、チョ、ウィ、フィジー、リリーン、イ”ー、ポッ、リュなどかな。

ヒヨドリとか遠くで鳴いているキビタキはあらかじめ消しておく処理は必要でしょう。その上で、各音素の波形を時間で移動させながらデータと相関を取る。移動時間は多分0.1秒とかでいいんじゃないかな。そうすると高い相関係数のマトリックスができるので、句を作る音素を並べれば聞きなしに変換できるようになるでしょう。

これをMathematicaで作ればいいのですが、ちょっと時間かかりそうなので、耳で聞き做す方が早いかもしれません。一日自動録音させて自動解析させるならPCにやらせることになるでしょう。

隣接した場所にいるキビタキの声も分析して、比較すると縄張りと囀りの行動の関係がわかるかもしれません。石塚 徹さんクロツグミの個体識別を囀りでしている研究(1)があるのでそのキビタキ版とできるでしょう。


(1) 石塚 徹. 2006. クロツグミTurdus cardis のさえずりの構造とレパートリーおよびさえずりによる個体識別の有効性.山階鳥学誌 37: 113−136.

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