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小笠原諸島に固有種を訪ねる旅(4) 海でシュノーケリング

小笠原のもう一つの目的はシュノーケリング。小笠原は楽しい模様がいっぱい。南の島だから大丈夫だろうと高をくくっていたら大間違い。実際来て潜ってみると3mmのウエットスーツでも寒い。一回につき1時間が限度だった。潜ったのは宮之浜を2回と扇浦1回。扇浦はビジターセンターの人に勧められたのだけど、全くだめ。珊瑚がひどく死滅していた。オニヒトデにでもやられたのだろうか。寒い思いをしながら珊瑚を探すもあきらめて、となりのビーチへ。ここではまあまあ珊瑚があり魚もいた。 どうも浜を歩くと珊瑚のかけらが落ちているかどうかで判断できるようだ。 チョウチョウウオ パイプウニ ロクセンスズメダイ

小笠原諸島に固有種を訪ねる旅(3) 山の鳥編

山の鳥編 小笠原の山の鳥は少ない。父島・母島をあわせて見聞きした鳥は次の通り。 メグロ(母島の乳房山大谷側(西側)ルート途中のバードバスでじっくり) メジロ(そこら中) ウグイス(亜種、ハシナガウグイス) イソヒヨドリ(そこら中) ヒヨドリ(亜種:オガサワラヒヨドリ、そこら中) トラツグミ(宿から毎日聞こえた) ツバメ(父島の千尋岩・円縁湾) カルガモ(八ツ瀬川の小港海岸近く) オナガガモ(母島の乳房ダムにつながる川) ダイサギ(母島港上空) ムナグロ(父島、二見港脇のグラウンド) ノスリ(オガサワラノスリ) もしかすると カラスバト(亜種:アカガシラカラスバト、旭山につながるトレイル) 記憶に残った鳥は、ガイド(マルベリーフィールドガイドの吉井信秋さん)に案内していただいた千尋岩(写真)でのツバメだ。小港海岸から千尋岩までのトレイルで、ガイドをお願いしたのは、現地入りした日に小笠原ツーリストにて相談に乗っていただいて決めた。固有動植物や鳥が詳しい人ということで紹介されたのが吉井さん。もっとも、ブルーガイドには吉井さんは戦跡ガイドとして載っているが。 マダガスカルでも感じたが、探す気にならないと固有の植物には出会えない。普段歩いている森と同じに感じでしまう。ここもそうだった。ガイドの方にこれは外来種、これは固有種と教えていただかないとヤシが多いぐらいの身近な森に感じてしまう。固有種にこだわって歩いてきたがあまり固有種に囲まれているとの感覚は薄かった。それに鳥も少なかったし。多かったのは野生化したヤギ達。そのためもあり、絶壁の千尋岩について、ツバメに出会った時は、「お前道に迷ったか?」次にやっと「お前もここまで飛んできたのかと」船旅の疲れを思いながら何か同士にあった気がしたのだ。そして、千尋岩から見える海は前日の強風で飛んできたという黄砂で海面から上空までガスっており、それもありお互いの苦労を労う感覚に襲われた。 でも本当はメグロが最高。ビデオに撮ってYouTubeにアップしたので是非見てほしい。今回は母島に宿を取っていなかったが滞在中に一回切りの母島行きのフェリーで日帰りしてきた。時間の制約があったが、ここでも母島の港でガイドの方と思われる人を捕まえてどこが見やすいか尋ねだしたのだ(忙しいのにお答えしていただきましてありが...

ハンカ湖

ロシアと中国にまたがるハンカ湖(中国語で 興凱湖 )。 新和ツーリストの最新のバードウオッティングのパンフレットが来て見ていたら聞き慣れない湖の名前。googleマップで調べたら変な形。北部が人工的に円弧。なんで?隕石? 大きな地図で見る 9月の後半に5日間で渡り鳥ウオッティングツアーがあるそうだ。約30万円。仕事持ちはこの時期無理だなー。 ウラジオストックの近くに鳥のメッカがあったんだ。そういえばロシアの有名な鳥見の場所を知らなかったことがちょっとした発見でした。

小笠原諸島に固有種を訪ねる旅(2) 海の鳥編

鳥編 旅行中、鳥が見られるのは次の2つに分けられる。 洋上の鳥:船上からの観察 島の鳥:父島、母島 なんと言っても小笠原は25時間かけて船でしか行けない。揺れる船ですることは鳥を見ることにつきる。 今回の旅はラッキーなことに野鳥の会東京の一行と同行させていただいた。船上で長時間、それとわかる格好で海を見ているのはバードウオッチャしかいないだろう。お声をおかけすると何人の方は見覚えがある。支部長もおられる。当地にアオバトをご覧になるため毎年いらっしゃる方がおられ、奇縁を感じる。 迷惑がかからない様にたまにお話をさせていただき、鳥のことも教えていただいた。 そして、今回の旅が思い出深いことにできたのは、ドイツから見えたお一人のバードウオッチャ、クラウスさんである。何でもその前の週は極寒の北海道でオジロワシやシマフクロウなどを見てこられ、今度は南国で鳥見+舟で旅する仲間と落ち合うことらしい。この方もそれとわかる出で立ちなのでいつの間にかお友達になった。バードウオッチングはグローバルな趣味だね。クラウスさんは首から72x20の電子式スタビライザ搭載のツァアイスの双眼鏡を掛けていた。この双眼鏡は、揺れる船からでも遠くの鳥をきちんと識別するためのもので、その思い入れを言わずもがな語っている代物である。 私は、海の近くに住むも海の鳥を見分けられないので、クラウスさん教えていただきながら、それでもわからなければ東京支部の方と会話しながら識別点など勉強させていただいた。 船上から見聞きできた鳥(鳥の名前は、クラウスさんに英語名で教えてもらいながら日本語名で東京支部の方と会話するというとても覚えきれず大変でした。なので英名の他、科学名も記します): コアホウドリ(Laysan Albatross, Diomedea immutabilis ) クロアシアホウドリ(Black-footed Albatross, Diomedea nigripes )、出るとすぐわかる。格好良い。大振りのダイナミックソアリングをします。 オオミズナギドリ(Streaked Shearwater, Calonectris leucmelas ) オナガミズナギドリ(Wedge-tailed Shearwater, Puffinus pacificus ) オーストン...

小笠原諸島に固有種を訪ねる旅(1)

小笠原諸島に固有種を訪ねる旅 期間:2010年03月20日〜3月25日 0.目的 5年毎に貰えるリフレッシュ休暇を利用して今年は小笠原に行ってきた。これまでもマレーシアとか、マダガスカル、ハワイ、オーストラリアとかに行ってきたが、そういえば国内の離島は行っていないなと思い、ここに決定。 目的は固有種を見ること。具体的には小笠原にしかいない野鳥メグロとここがもっとも良く見え固有種扱いの熱帯魚ユウゼンを中心に、植物もガイドの人に教えてもらおうという作戦。 1.準備 今回もぎりぎりまで仕事の調整ができず、期間が決まったのが2週間前。ナショナルランドに電話で船のチケットと休めの宿(2食付き)をお願いし後は現地でなんとかするという方法。それでも、隙間時間の有効活用で本を何冊買って読んだ。現地で役立った本の順に書くと、 「フィールドガイド小笠原の自然」小笠原自然環境研究会編(古今書院)1992年2月:この本は序文がすばらしい。都立大の加藤英男さんが書かれているが、小笠原の自然と人の関わりが簡潔に述べられており、戦後の日本返還後の自然破壊に警鐘をならしておられる。本文も島の自然を俯瞰できる様に地質、植物層、鳥類、昆虫など簡単にそれぞれの分野で纏まっている。また、トレッキングコースの解説もあり時間の限られている人に好適だ。 「小笠原 緑の島の進化論」青山潤三(白水社)1998年7月:フィールドワークする写真家による小笠原の自然、特に鳥類(メグロ、アカガシラカラスバト)、昆虫(オガサワラシジミ、オガサワラゼミ)と帰化生物との関わりを中心に失われていく固有動植物にこちらも憂いを示している。面白いなーと思ったのは、国の天然記念物で一種類しかいないとされているオガサワラゼミは実は2種いるのではないかの疑問提示とそれを解く個人の挑戦にある。鳴き声からの発想だが、個人で観察を続けて真に迫るアプローチは個人でもできることは多いのだと好感が持てる。 「小笠原ハンドブック」ダニエル・ロング、稲葉慎編(南方新社)2009年05月(第2版):手軽に読める。この本の特徴は第1部の小笠原ならではの歴史だろう。開拓時代という視点で足跡をのこした欧米人を中心にまとめられている。小笠原の名前が、1727年に浪人の小笠原貞任(さだとう)が先祖の小笠原貞頼(さだより)が1593年に発...

リフレッシュ休暇には

入社後5年毎にもらえるリフレッシュ休暇の有効期限が近づいている。 やっと決めた。小笠原だ。ツアー申し込んで、本を買って、blog読んで、足りない備品のリスト作って、それだけで旅行気分だ。 晴れるといいな。

カラフル羽毛恐竜

本日(2010.02.05)の毎日新聞夕刊(24面)に恐竜の羽の色が解ったとの報道があった。 北京自然博物館などの研究チームが「アンキオルニス」と呼ばれるジュラ紀後期の羽毛恐竜について、電子顕微鏡でメラニン色素を含む細胞を観察してわかったとのこと。鳥類に非常に近い恐竜の祖先で、とさかは赤褐色で、手、足にある風切羽ねは白く、羽先が黒いそうだ。 視覚的コミュニケーションに役立っていた可能性があるという。 写真参考。 考えてみると、鳥の色って、保護色や誘因色だったりして鮮やかなものも多いけど、昼間堂々と暮らしていた恐竜ゆずりだから4色ちゃんと見える。確か人より紫外線側が見えたはずだ。ネズミには見えないおしっこの紫外線の反射をチョウゲンボウは空から見ていると日経サイエンスで読んだ気がする。 と考えると、恐竜ももちろん、色によるコミュニケーションを行っていたはずだ。恐竜の絵が何となく野暮ったく、草食系が茶色一色だったりして、いや、それは保護色の葉緑素の色でしょう、って突っ込みたくなっていた。 それもそうなんだけど、3色しか識別できない人間が4色を識別できる鳥の色コミュニケーションを議論するのはナンセンスかもしれない。もっと豊かな、色彩の世界に生きている鳥たちに追いつくには人も紫外線をあわせて見える可視化装置が要りそうだ。3Dとあわせて使うと相当違ったことがわかるだろうな。