古来、鳥は美しい姿とともにその美しい声も人に愛されてきた。
「目には青葉 山ほととぎす、初鰹」 山口素堂 作
鳥の鳴く声がどうして人も美しいと感ずるのか?花々をどうして美しいと感ずるのかと同じくらい長年心にあり続ける疑問である。
鳥の声が好きだ。鳴き声から鳥を同定するのが好きだ。地鳴きも囀りも好きだ。特に森の小鳥の声が好きだ。
鳥は人のために歌っているのではなかろう。では何のためか?己の生存と遺伝子存続のためと進化論は説く。そうかもしれないし、生物に関わる研究者はそうだと仮定して研究を進めていると思う。
この考えに則ってまずはどこまで鳥の声のなぞに迫れるのか、これが私のライフワークになりそうだ。まず、思いつく限り疑問やなぞを書き留めておこう。文献を調べたりフィールドワークをすることで少しずつ明らかになって行くだろうが、良質な質問が豊かな知識につながると信じて書き出してみる。
- 鳥はなぜ鳴くのか?
- 繁殖期の小鳥はなぜ明け方一斉に鳴くのか?
これはいろいろな答えが用意されているだろうし、検証が難しすぎる。もう少し森との関わりで検証可能な問いから考えてみよう。
<鳥の囀りと森の音響特性>
- 小鳥の出す地鳴きあるいは警戒音は果たして鷹などの敵に位置情報を伝えないのか?
- ミソサザイなど沢などの大きな背景ノイズがある環境では静かな環境に比べて大きな声で囀るのか?
- ミゾゴイなど低い声はどの程度、遠くまで伝わるのか?
- 春、繁殖で渡ってきた鳥たちは自分と同じ種の鳴き声をどう個体識別(聞き分けて)しているのか?
- 地域により似た声がいるのはなぜか?(マダカスカルでトラツグミの鳴く声にそっくりな鳥を聞いた。でも彼の地にトラツグミはいない。音にもニッチがあると説明を受けたのだがどう証明するのか。)
- 正弦波っぽい高い声の夜鳴くトラツグミはどこまで声が届くのか?テリトリー宣言なのか求愛なのか?
- ヨタカやコノハズヅクは夜なぜ鳴きながら飛ぶのか?ご利益は何か?
- オオルリは声がどこまで届くのか?ソングポストの高さに法則性があるのか?
- そもそもなぜ声に違いがでるのか?
- 鳥の可聴周波数範囲と可聴音圧はどの程度なんだろうか
これらはどうしたら検証できるのか?実験によって明らかにできると言いな。
こういった問いもwebにはあるんですね。
- コーネル大学のAll About Birds(Googleが日本語訳し検索でヒットさせてくれます)
- 一般人からの質問:→♪ <回答:小鳥は天敵から身を守るために群れを作ります。毎日朝と夕方に大合唱するのは、群れの点呼と号令の意味があるようです。>
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