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河野太郎の原子力政策批判を見て

東日本大地震で福島原発事故が深刻な事態を迎えている.このためもあり河野太郎氏のごまめの歯ぎしり(11年3月18日号)が配信されたのを見て氏の悲観している原子力政策批判を動画2009年8月12日)を見た.残念ながら今の政策でどこがだめないのかの1回見ただけでは分からななった.そのため文章も読んでみた(2008年6月09日).両者には時差があり論点にも数字にも乖離がある.そのため,より新しい動画を中心に読み取れたことを批判的に記す.


事実としてあげているのは,

  • プルトニウムは高速増殖炉で再利用されることを前提に30年前の1967年に国策として原子力利用を開始されたにもかかわらず政府公式見解は2050年まで高速増殖の商用炉はできない.
  • 現在日本には核兵器材料のプルトニウムを45トン保有している.これは50kg保有していると考えられる北朝鮮の約1000倍.利用目的が定まらないプルトニウムを日本が保有するのは本来できないはずだ.
  • 再処理工場(青森県六ヶ所村)は本格稼働すると年間8トンのプルトニウムを生成する.これに何十兆円を投入している.
  • この間プルトニウムは溜まり続けるのでルトニウムをウランと混ぜたMOX燃料で今の原子炉で燃やすプルサーマルを進めようとしている(佐賀県の原発など).しかしMOXを作る工場を造るのに何兆円と巨額の工場設置をしようとしている(文書では発電コストが原発の4倍になる事を問題視).これはウラン:プルトニウム=9:1で燃やす.1割のウランしか節約できていない.
  • 廃棄物を地下数百mのところで100年,200年管理保管する.最終的には地層処分が必要でこの処分地が日本では見つかっていない.



氏の事実を受け意見している.

  • 原子炉の使用済み核廃棄物を再処理するのでなく中間成物として一時貯蔵しこれを保管する事.
  • 高速増殖炉が実用化されるのかを見極める.
  • 再処理工場建設にかかる金額でウラン鉱山を買い取った方が安い.
  • 廃棄物の処分が解決するまで使用済み核燃料のまま持っておくべき.
  • これらを見極めて再処理するかどうかを決めるべき.
自分なりにまとめると
  • 今の核サイクルは閉じていない
  • 核兵器材料であるプルトニウムの生成(再処理)をやめべき
  • そのため低レベル核廃棄物を中間物として貯蔵すべき
  • 今の政策はお金がかかりすぎる
の4つに集約されそうだ.

政治家だけでなくビジネスパーソンにも人に伝える技術は非常に重要である.今回このブログ記事を書くにあたって3回動画を見て1時間を掛けて書いたがこれでは氏の重要なメッセージが伝わらない.聴衆者の背景知識を期待しているかもしれないが,それでは説明責任を果たしていない.

河野氏のプレゼンは絵も使い論理的説明の様に見えるが改善点がまだまだあると感じる.

米国流のプレゼン方法では,「私はXXを言います.」,「私はXXと思います.」,「私はXXと言いました.」と3回同じ事を時制を変えて言う丁寧さである.しかし,背景知識やその分野に疎い人にはこれくらいでいいと思う.

そのため,最初に「私は今回日本のエネルギー政策の柱である原子力発電に対して3つの事を言いたいと思う.それはXXとYYとZZの3点である.」から始めて,本論ではそれらを関連性を織り込めて説明し,最後「私はXX,YY,ZZについて主張した」(これは動画にはあった.)と閉めるのがいい.

最初の切り出しが無かった点もあるが,プレゼンの本体ではそれらが密接に関連性を持って説明してほしい.3つの主張との関わりに点いてまとまった形で.

河野氏の主張は聞くべき内容を多く含むのでより市民に届くプレゼンの方法の向上を望む.

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