スキップしてメイン コンテンツに移動

今年最後?の真鶴シュノーケリング

台風18号が去った週末に真鶴に行ってシュノーケリングして来た。

死滅回遊魚を見るためだけど、いやー、きれいな海だった。透明度が違う。いつもの2倍の10mくらい先は見える。お目当てのチョウチョウウオは並チョウと呼ばれるチョウチョウウオ(12cmサイズ)とアケボノチョウチョウウオ(500玉サイズ)が見えた。オヤビッチャやソラスズメダイなどの常連とも遊んで来た。

琴ヶ浜は西側がテトラで囲まれているので少しだけ海水温が暖かで薄手のウエットスーツしか持ってない身にはうれしい。でも、海パンだけでシュノーケリングしている人もいるんだな。スゲー。

潜るといつもパチパチとか、ピチピチとかの表現の音が聞こえるんだが、これって、底の岩が転がっている音かと思っていた。どうも底生動物の出す音らしい。

近所の図書館で見つけた



竹村暘著「水生動物の音の世界」


この本によるとテッポウエビの仲間が出すテンプラノイズ(flying noise)らしい。これらのエビは「片側に巨大はハサミを持っており、その稼働指及び不動指の内側には各々プリンガーとソケットと呼ばれる突起と受け口を持っている。発音時にはその稼働指をほぼ直角になるまでいっぱいに開く。この時稼動指はいったん関節のストッパー機構により停止させられるが、その後稼動指にハサミを閉じる力が加わった瞬間ストッパー機構から解き放たれて、稼働師の内側に附いたプランガーが不動指のソケットに激しく打ち付けられ強力な衝撃音が発生する。」のだそうだ。


福井やその他の海に潜ったときにその音が気になったことを思い出した。


ネットで調べてみると「ウニが出している音」と言うのもあった。これはサンゴ礁での日に海の騒音らしい。でもテンプラノイズもあまり知られていないらしい。webの数も少ないです。


著者は40年海の音を研究されて来た方なので間違いは無いでしょう。この本には色々気がつかされました。海や川では視界が陸上ほど利かないこと、水中の音速が空気(330m/s)の4.5倍も速い1500m/sであること、そのため、水生動物は聴覚を頼りにしているはずだがまだ多くのことがわかっていないこと。特に魚では、圧力感知としての内耳と、速度感知の側線があり、内耳では鰾(うきぶくろ)が共鳴器になって音が増幅されている。また、側線も圧力差から近場の音源特定に役立っているらしい。


今まで知っていたことが違う風景に見える、このドラスティックな自分の中の変化が読書の醍醐味なのだ。


という訳で今年も楽しいシュノーケリングでした。




コメント

このブログの人気の投稿

瞬間日記のデータをday oneに移動させるのだ

瞬間日記をiPodを購入した2010年から使ってきたが、day oneが人気なので使ってみた。なかなかよかった。コマンドライン(CLI:Command Line Interface)から入力できるし、クラウドで同期できるのもいい。見た目もきれい。安定しているのもいい。 という訳で、瞬間日記からday oneにデータを引っ越しすることにした。 (このページで半角の > と表示されたら半角の”>”記号だと思ってください。HTMLの仕様のインプリバグでしょう。) 特定の日記アプリ間のデータの移動とは人生で一回しかないだろうから汎用性など考えずに間違えないように慎重にすることが大切だ。確かめて確かめて。このページはそんな備忘録である。また、瞬間日記のデータをday oneに移動させたという記事も見つけられなかったので誰かのお役に立てるかもしれない。でも自己責任でね。 瞬間日記は独自フォーマット(.dat3)や標準的な(.sqlite)、(.csv)でもMacにバックアップできる。使い勝手のいいcsvファイルは本文だけで写真情報が欠落している。瞬間日記のデータを引き上げるのは色々試したが、テキストばかりでなく写真も移動させたいの結局メールでバックアップすることにした。瞬間日記側で自分にひと月毎のバックアップをメールする。3年半分。ソチオリンピック開会式を見ながら作業でもれなく終了。 これは瞬間日記が30枚しか1つのメールに写真を貼付できないので、ひと月分だけせっせとメールする。 届いたメールはOSX側のmail.appで開くが、~/Libraryに保存されているelmsでなく、単にテキストファイルでmail.app側の機能を使って出力することにする。 瞬間日記のデータを取り出し、day oneにエントリできるくらいの粒度のファイルにするまでの流れ: iPodの瞬間日記のひと月分に区切ったバックアップデータを自分のメールアドレスに送信する OSXのmail.appで受信したメール全部(件名"MomentDialy"で始まるメールを一つのメールボックスに束ねる。例えばMomentDiaryというメールボックスに全部入れる mail.app上のメールボックスMomentDiary内の全部のメールを選択する。つまり⌘+a。 ...

鳴き声からの識別(How to identify the bird from its sound. )

鳥はその暮らしの中で様々な音を出します。 朗々と鳴く囀り、冬の地鳴き、飛ぶ時の羽音、何かを突っつく時の音、翼を体にぶつけて出す母衣(ほろ)うち、虫を探しているのか枯葉をひっくり返すときにでるカサコソと言う音。その中にあって、自己を主張しコミュニケーションとしての囀りや地鳴きの声は鳥の名前を探り当てる大いなる情報です。 鳥の鳴き声を聞いて、なんて言う鳥が鳴いているんだろう、とバードウォッチングの最中に思う事はしょっちゅうです。ベテランのバードウォッチャーはこの声は○○と教えてくれます。では、聞く相手も居ないとき、バードウォッチングしている仲間の誰も分からないとき、鳥の声からどう鳥の種名を探り当てる事ができるでしょうか。このページではそんな事を考察したいと思います。 参考にするレファレンスCDはこの4冊:蒲谷1996(蒲谷2004)、上田1998、松田2016、植田2014、このページの下にリンクを張りました。この他にも、 バードリサーチ鳴き声図鑑 もあります。 xeno-canto も有名です。 それでは、鳥の鳴き声から種名同定までの幾つかの方法を見て行きましょう。 初級編 方法1)探鳥会で人に聞く 当たり前ですが、知っている人に聞くのが一番手っ取り早いです。 バードウォッチングの初心者は見るモノ聞くモノすべて新鮮で教えてくれる人もたくさんいます。探鳥会に参加してその場所で年中見られる普通種をまず覚える事になります。これが”ものさし”となってこれと同じか違うかが分かれば、聞き分けられる数が多くなってきます。 方法2)さえずりナビを試す。 バードリサーチが”さえずりナビ”をスマートフォン向けに作っています。 家の周りで,ハイキングに行ったとき,鳴いている鳥の種名を知りたくなることがあります.「さえずりナビ」は,場所・季節・声のタイプなどから,その鳴き声の鳥を検索してくれます.姿や形の専門知識が無くても検索ができ,その鳴き声を聞くことができます. あまり使った事無いのですが、twitterではまあまあのコメントが多いです。 中級編 方法3)録音して似ている声をCD/WEBで調べる 録音できれば後で調べる事ができます。ICレコーダも小さく安くなってきました。持っていなくても携帯電話やコンパクトカメラの動画機能でとりあ...

耳君2号 (WM-61A改)

たまたま作って見たバイノーラルマイクが案外良かったので、今度はしっかり調べて作って見ようと思う。 方針と仕様は次の通り。 ステレオミニジャック対応電源付きステレオマイクロフォン仕様 パワープラグイン非対応用ステレオミニジャックコネクタ出力 右と左のバランスが良い 耳は自分の耳型に録ってその耳に埋め込み パラボラ反射器に装着可能 簡単作成、低コスト、高音質 手持ち可能 1はソニーのPCM録音機PCM-D1のマイク入力がこのタイプなため。 2は耳君1号機が右と左の聴覚でも分かる程感度が違うため。これを避けるため今度は幾つか作って比較しながら特性が同じものを作る。 3は前後の音を区別したいので自分の耳を模擬する。鍼灸用耳はドイツ人の耳型なので、伝達特性が違うらしく前後の区別が付かない。 4は鳥の声はコンサートとかと違って相対的に小さく、狙った音源を周りから区別したい。これは望遠レンズと同じ効果を狙っている。 5、6はパナソニックのコンデンサマイクカプセルWM-61Aをまた使おう。安いのが良い。 そうすると、電源は006Pを2個使い、パワープラグイン機器につないでも良い様にDCブロッキングコンデンサを直列に入れる。 制作の参考になった動画。→ http://www.nicovideo.jp/watch/sm5751977 どうせなのでパナ改と呼ばれているソースフォロアーにする。 色々webを見て回った。ShinさんのPAのページには思い入れタップリの記載が満載だがXLRに拘って居られるので、結局、オリジナルソースのLinkwirzラボの回路図を参考することにした。 http://www.linkwitzlab.com/images/graphics/microph1.gif これで良いじゃん。一応カットオフ周波数(fc)を調べたいが、PCM-D1の入力インピーダンスは分かるであろうか。 マニュアル に書いてあった。 Zin=22kΩ だ。 入出力端子 MICジャック(ステレオミニ) 入力インピーダンス22kΩ、規定入力レベル2.5mV、最小入力レベル0.7mV fc=1/(2π C Zin) なので、3.2Hzとなります。ここでCはDCブロッキングの容量である。Linkwitzの図にはR1,R2...