4月から始めた生活改善。三ヶ月経って結果が出た。血液検査の結果は次の通り。カッコ内は前回4月の血液検査の結果も合わせて記す。
総コレステロール186mg/ml(256mg/ml)
HDLコレステロール 46mg/ml(56mg/ml)
LDLコレステロール 100mg/ml(181mg/ml)
中性脂肪 258mg/ml(127mg/ml)
その他、肝機能、血球数は正常。
コレステロールは劇的に低下している。これは薬で下げたのではない。食事をベジタリアン食に変え10km程度のジョギングを週一回し、平日の睡眠も7時間は取るように心がけた、つまり生活習慣を変えたことによる。
結果にはじめは期待していなかった。
コレステロールは生命活動(細胞膜や神経の鞘、免疫系活動)に本質的に大切なものであり、体内で合成される。そのため、食事から摂取するコレステロールの量が減ったとしても、体内で作る能力が高かったり、あるいは回収能力が低くかったりすると、コレステロール値は低くならないらしい。体質によるということ。食事からの寄与分は10~30%と何処かで読んだ気がする。だから、案外コレステロールの値は低くならないのではと予想していた。事実、朝起きる時や夕方会社帰りは肉食の時と同じくらい顔が油でベトベトしていたからだ。結果を聞くと、総コレステロール値は28%も少なくなっていた。ちょっと驚き。
この三ヶ月間、コレステロールやベジタリアン食の医学を勉強してコレステロールは高めがいい(240-280)という意見に賛同するようになっていた。特に浜六郎著の「コレステロールに薬はいらない!」を読むと、スタチン剤の長期服用によるコレステロール低下で、心筋梗塞低減のベネフィットよりむしろ副作用で死亡率が高まると指摘している。副作用とは免疫力低下によるガンや感染症の増加、神経障害やうつの増加、横紋筋融解症になる確率がかなり高まるとのことだ。横道にそれるが、この本は、医師である氏が、多くの公表されてた疫学調査結果を精査し、心筋梗塞を含めた死亡率が最も少なくなるコレステロールの値はどこかを整理し直したところに価値がある。氏は製薬メーカが示す心筋梗塞のリスク低減効果だけを謳ってコレステロール低減剤を処方し、ガンなど他の疾病を増加させるのは医療として間違っていると指摘している。文筆やデータの扱いにトンデモ本とは一線を画する信頼おける書物と感じている。
というわけでコレステロール値が高いと言われスタチン剤の頓服を勧められても、直ぐの服用には納得できないという立場に変わっていたのだが、薬ではなくベジタリアン食に変え運動と睡眠を見直すことでコレステロール値が約3割も下がったのだから、これはこれで自然な体の変化であり、すなわち自分の体を使ったコレステロール値が下がるかの実験は成功だったと言える。
なお、中性脂肪が高くなりすぎているのは看ていただいた医師も首をかしげていた。中性脂肪を高める肉をとっていないからだが、フルーツを取りすぎると高くなることがあることと、日内変動も大きいので何回かサンプリングしないと病的かどうかはわからないということなので、この辺りはあまり気にしない。中性脂肪が高すぎるリスクとして動脈硬化と循環系の致死性の病気があるらしいが喫煙もコレステロールも心筋梗塞や狭心症の既往症のリスクもないのでほっておけばいいと思う。当日の朝食が果物中心だったと思うし。
というわけで、食事、運動、睡眠を中心に意識して変えてみると体の物理的状態も当然それに応答していい方向に改善するということがハッキリ分かった。当たり前だが、体は空気、食べ物と飲み物由来の物質からのみできている。運動で隅々の細胞に血を巡らせて新陳代謝を促し、充分な睡眠で免疫系を保全し、感染症やガンなど病気を遠ざけることはできるのだ。この意味で体は複雑系かもしれないが入力と出力の応答が物理法則に従う物理系であると感じるし、食べ物を通じて自然とつながっているとことも実感する。両者は矛盾しない。病気を呼び込むのかは自分の行動にかかっていると改めて感じる。
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