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「トイレのない家」問題は、地元国会議員の事務所に行って意見しろと河野太郎氏

河野太郎氏の「トイレのない家問題」の講演を聞いてきた。内容はYouTubeと同じ氏が1997年から主張している原発の構造的矛盾といかがわしさについてである。自民党が与党だった時代でも、野党時代でも「お前は共産党か」との一言で片付けられまともな議論ができなかった、と面白おかしく話しておられた。電力業界は資本主義で動いているのでは無く政官財の利権で守られた、マスメディアも手出しできない仕組みを作り上げ、それは今も変わっていないという。


聞いていて感じたのはこの国のガバナンスがどこにあるのかという点。政治になかったのか。氏が属した党が与党時代、その政策が今の福島第一の悲劇と電力政策の混乱の直接の原因であり、その当事者としての反省と責任が感じられなく非常に残念ではある(それを期待した訳ではないが)。


話の中心は、今国内にすでにある31tの核分裂性プルトニウムと高レベル放射性廃棄物のゴミ捨て場所は地球中上どこにも無いこと。500mと地下深くに埋めても10万年は人類と関わってはいけない。現世の世代は責任を取れないよ。そんな責任の取れない技術は人は使っちゃならん、と改めて思う。


原発政策を変える太郎氏の主張はシンプルで「地元の国会議員のところへ行って皆の思いを話して来い」っていう一点。デモも署名もメールも効果が薄い。思いを事務所に出向いて話すことが一番と言い切る。地元意見が薄いから原発推進に洗脳されてしまうって。電力労組に絡め取られてるっていうのが今の与党の限界。推進派が四の五の言っても原発のゴミどこ捨てるんだと言えば答えが無いって。でも財官の推進派のロビー活動は相当気合が入ってるって。こういう長期ロビーに弱いからなー、国民も政治家も。郵便局も高速道路もそう。


また、cnnで政府は嘘は付いていないと言ったことは不明を恥じるって言ってたかな。webから動画の取り下げをcnnにお願いしたけど放映しちゃったからってダメみたい。同情するけど政府の片棒担いだ感はいなめない。それより、政治の失墜した信頼回復は、(健康被害に関しては)国外の権威を引っ張ってきて説明させなければだめだとの回答だったが、そう言う話ではなく、総理を狙う政治家としてのビジョンなり方策を語って欲しかったな。


太郎氏の言っていることは正論。正論を15年間言い続けられる強さとそれを市民に語りかけられる率直さを持っているということが今日の会の感想かな。改めて原発問題は何も解決していないと思い起こさせる会でよかった。

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